2010年11月17日水曜日

エヴリン・グレニーが触れるサウンド

大好きなミュージシャンのエヴリン・グレニーの
新しい(?)クリップを見つけました。



彼女は、耳が聴こえませんが、
音楽の才能は、聴覚を超えることを主張します。
このリハーサルのビデオも、たまたまみつけたのですが、
後ろから見ると、彼女が身体全体で音を感じ取っているのがよくわかります。

Evelyn Glennie, 2008 Cabrillo Festival Rehearsal from Cabrillo Festival on Vimeo.


TEDに彼女のデモがでていて、このブログでもビデオを入れたんですが、
最近日本語訳が入りました。このページへ飛び、ビデオ画面をクリックすると Right ON!

以前にもどこかで出したかもしれませんが、
彼女のドキュメンタリー映画 Touch The Sound も
多くの音への気づきと、彼女の音楽への真摯な思いをくれて、感動します。

2010年11月15日月曜日

ソフィアとビトンバッグ

11月22日から2週間、日本でのショーツアーなので、
その際に、車を使わず、電車中心の移動となると、
きっと困るのが荷物の移動。
スーツケースひとつとショルダーバッグひとつが限度なので、
いいバッグがあるといいなぁ、とオンラインで探し始め、
やがて脱線。
全く現実味のないものにはまってしまった。
ルイ・ビトンのバッグ。

2009年に、映画監督のソフィア・コッポラがデザインしたというので、
ファンの私としては見なくてはいけない。いそいそとページをさぐっていきます。
彼女の映画の作品、なんともいえない魅力で、
彼女のお父さんのフランシス・コッポラと共に大好きで、
彼の駄作といわれた「One From The Heart」ですら、好きです。


で、ソフィアのデザインはかなりシンプルで、
多分、ビトンの老舗の職人技と皮のよさを生かしてるんだと思った。



さりげなくていいなぁ、とか思いつつ、
これってかなり使いやすいのかな、、、
ビトンなんて、ヨーロッパのマダムの持つもので
あたしには縁がないが、
だんだん欲しくなってきて、困った。
まぁ、ウィンドウショッピングをしたのだと思い、歩き去るのでありました。

劇場の無限の可能性

ひにちぐすり。私の嫌いな言葉です。
これを言われると、元気がでるどころか、
ぐったりくるっちゃね。
なぜかというと、「時間に耐えなさいよ」ってことで、
その忍耐を思うとぐったりくるっちゃね。

ところが最近、この言葉好きになってきて、
嫌いで好きな言葉になりつつあります。

言ってみれば、バカヤローって泣きたい気持ちがあっても、
時間に耐えてるうちに、おもろいことだってあるし、
ぐんぐん前に進んだりしてたりもする、、、

感動が時間や耐えることを忘れさせてくれること、ってありますよね。
そんなMiwa Matreyekの作品です。

2010年11月12日金曜日

母の咲かせた花


9月に死んだ私の母へ、夫が買った鉢植え。
いっぱい花を咲かせ、
四十九日が過ぎた。
母の心不全から2ヶ月がたつ。
そして私は、悲しくて背中を丸めること、ほとんどなくなった。

どんな悲しみにあっても、
心模様は変わっていくんだなぁ、と思う。
悲しみの代わりに
母のおもしろかったことをよく思う浮かべる。
母はおもしろい人だった。
それが私の自慢だったりした。

何がそんなにおもしろい?って、思うねんけど、
空が青くて、いい加減な答えだけが出てきます。

1、母の辞書には論理ということばがない。

論理的にまわらない母との会話。
例えば、、、
私「町内会の人にお中元を渡した?」
母「そういうことはしたらあかんねん、去年からそうなってん。そらそうよ。贈り物をしてえこひいきしてもらおうなんて、許されへん。当たり前やん。」
私「ほなら、もう今年はお中元なしやな。」
母「いや、お中元はするで、町内会の人にはよくしてもらいたいもんっ」

???

2、平気で人をこけおろす。

母が救急車で関西偉医大病院は運ばれる途中、
車内の窓から、おばあちゃんがよろよろと救急車の前に出るのが見え、
私と看護婦さんが思わず叫んだ。
「危ない~!あんなことしてたら、おばあちゃん交通事故で死ぬわぁ」
狭いベッドの中で、母は一言。
「ああいうのに限って、死なへんっ」
車内は大爆笑。

3、平気で人をこけおろす、しかも本人の前で。

通っていたジムに一緒にいくと、母のなじみのジムのトレーナーが
「山本さん、今日は娘さんとご一緒ね。よくでけた娘さんやって伺ってますよぉ(お世辞&ニコニコ)。いやぁ、うちの娘なんかできが悪くて、、」
すると母、
「あんたに似たんや。ははは」
そういうこと、言うかぁ。。

4、ハンサムと美人に弱い。

そして自分がそれらとコネクトすることに執着する。
レストランでハンサムなウェーターが来ると、必ず言う言葉がある。
「はぁ~、私が美人やから、ウェーターもハンサムなんやで。」

母は人生をいつも愛した。その理由は、、、
「あたしかわいいから、うまくいくねん。あんたも美人に生んどいたから、ええ人生送ってや。ジョンもハンサム、あんたの友達もみ~んな美人。ほんま、人生ってええなぁ。」

ふむ、この展開はアインシュタインの自信にも似て、天才的な広がりをみせる。さらに、母の口癖は、「あんたは賢い。」誰にでも言う。もちろん自分も賢い。

5、かなりコドモっぽい。

小学校の教職で、低学年を30年も教えたら、こうなるのだろうか?

食事の際に、まず自分の一番好きなものをお皿の隅にやる。
「だって、最後に食べたいも~ん」
本気で言うから呆れる。

シールが好き。母からの手紙は、恥ずかしくなるほど、シールがベタベタ貼ってある。挙句の果てには自分が描いた絵を切り抜いてのりで貼る。のりで貼らんでも、そのまま描けばいいのに、って私がいうと、無視をする。

効果音を出すのが好き。どひゃ~、あじゃパー、ありゃりゃ、どか~ん、など。会話にしょっちゅう現われる。すごいタイミングでいう。
例えば、私の大学入試の時、第一志望に落ちてがっくりして母に報告したのだが、母は笑って「あじゃパー、、」

楽しいことがあったら、悲しいことをすぐ忘れる。かなりきっぱり忘れる。


一緒にいると恥ずかしくなるようなことをいっぱいするが、
一緒にいると微笑ましいこともいっぱいあった。
よく笑わせてくれた。
世界中で一番好きだった人。

ねぇ、おかあさん、この花、きれいやね。
話かけると、母の声がきこえた。
「ほんま、あたしみたいやな。」