2008年8月25日月曜日

良いスタジオ

メイン州で、ワークショップをとりました。
私の師匠、故トニーのメソッドがテーマです。
彼の妻のカレンの家に泊まりこんで、合宿スタイルっす。

彼女はジュリアード出身のバレーダンサーで、
家にはふたつのスタジオがあります。
ひとつは、離れにある20X20メートル、高い天井の大きなスペース。
ひとつは家の一部の10X20メートル、低い天井、鏡の壁のスペース。写真はこの家の一部のもの。
ダンサーのスタジオだけあって、床はレノリアムが張ってあり、足が疲れません。
壁の鏡に変なゆがみなく、
窓が多くて、
気持ちいい空間です。

田舎の湖畔の一軒家だけあって、
静かで、雑音に気を散ることがありません。

こういう合宿できるような場所を劇場にして、
アーティストが泊り込みで作品を煮込み、
お客様は床に座って見る、
なぁんて、いいなぁ。

2008年8月13日水曜日

計画#2 資金繰り計画

友達と電話していて、
彼女の分析から、
私は、貧乏ヒマなしモードにあることを発見してしまった。
好きなことをしてるから、
ハートは金持ち悠々モードとほざいてみるが、
貧乏ヒマなしモードは事実で、変えたいっす。

となると、
最初に浮かぶのが、ギャラを上げるということだが、
これはリスクが高い。
今のエージェントが決めた値段は、かなり正当な値段で、
これ以上だと、????

じゃぁ、自分のショーが上をいけばいい。
ふ~ん、そういうことか。
やっぱもっともっと素晴らしいショーを作っていけよ、ってことか・納得。

で、
他にあるギャラを上げる条件は、付加価値の向上。
最近、いろんな本から学んだことやねんけど、
付加価値っていうのは、ただのおまけ、じゃないんよね。
私が理解する付加価値は、
あるひとつの仕事に付随してくる、
見えない価値、心に働く価値、心で働く価値、、、って感じかなぁ。

例えば、ホテル。
旅先の寝る場所に過ぎないけど、
花があったり、おもてなしの心があったりすると、
心に働いてくれて、感謝になって、感謝はお金になっていく。
レストランもそう。
物質的には、おいしくおなかイッパイになればいいのよね。
でもそれだけでなく、
食の文化を体験するようなインテリア、
心が和むサービスがあることで、
食べ物を胃に埋めただけでなく、幸せな気分が付加価値としてくるよね。
たとえ屋台でも、
おばちゃんが、うどんにねぎいっぱいサービスして、「はい、300万円!」なぁんて、いうのは、
笑いの付加価値があるわけや。心に栄養がついて、健康に寄与する価値があるってもんじゃ。

ほなら私の付加価値はなんやろ?

付加価値の可能性#1
楽しく劇場に入り、わくわくしながら、ショーを待ってもらう。
ふーむ、
ということは、配るプログラムももっとわくわくするものにせなあかんわけよ。

付加価値の可能性#2
ショーが終わったときの感動を家族や友人に伝えて、再び感動してもらう。
ふーむ、
ということは、ショーの音楽CDやビデオがあるといいねぇ。

付加価値の可能性#3
このショーに来て、健康になった。
ふーむ、
なるわけないか。
じゃぁ、
このショーに来て、賢くなったってのは?
ふーむ、
ショーのテーマに関連した情報と知識をダウンロードできると、
賢くなるったい。

付加価値の可能性#4
このショーに来て、世界のためになることをした。
ふーむ、
これは難しい。
カナダのフェスティバルのように、
こども病院に声をかけてみようか。

付加価値の可能性#5
このショーに来て、環境がよくなった。
ふ~む、
環境をテーマにしたショーってしてないねぇ。
それって、付加価値大な気がする。

思いつきで書いていると思われるかもしれませんが、
私のないおつむを結集しての付加価値への思考でした。

まぁ、こんな程度の事でギャラが上げれるのかというと、
それはドあつかましいわけで、
付加価値については、まだまだ勉強していかなければいけませんね。

どうか、良い本があったら、教えてください。
ちなみに経済に詳しい友達から、本田健さんと勝間和代さんの本を薦められ、
いくつか読みました。その話はいつか。

とりあえず、劇場建設に先立つものは資金。だから、今から貯金をせねばねばならないのです。
稼ぎを上げていくというのは、必須条件で、
今までみたいに、どんぶり勘定で、食べていければいいわけでなく、
効率よくお金を貯めていくこと、真剣に考えています。


どうか、わたし に ちえを!ぐびぐび、ごっくん。

2008年8月10日日曜日

計画#1 マインドマップを使った

あたしの劇場建設、、、
どこから始めたらいいかわからないし、
いつ始めたいいかわからない。
冷静に考えるとまずは計画から、よね。
当たり前のようですが、そんな答えが出るまで時間がかかりました。
やれやれ。

で、
現実的なことを考えると、
お金と場所、を考えただけで、ぐったり。
どんだけ働くのかと、考えただけで、げっそり。

で、
心の中での実現から入ることにしたわけです。
言葉にするだけだと、簡単に消えてしまいそうなので、
マインドマップをつくりました。
どんな劇場にしたいのか、
どんな可能性を広げられるのか、
どれだけの人々とつながれるのか、
そして、何が変わるのか、
、、、なぜするのか、
際限なくあふれてくる問いを書き出して、
私なりの答えを、ばぁーって、書いて、と。。。
真っ白な画用紙に
真ん中に、核になること言葉、わたしの劇場、と書いて、
一番大事なキーワードをその周りに書いて、
放射状に、その意味と理由ってなもんも書き出していく。
ほんでまたもうひとつ放射状に、キーワードを枝分けして、
ほんでもうひとつ放射状に、今度は現実的なことも書いたりして。

さて、このマインドマップ、試してみてすごくよかった。
頭の中にある答え、アイデアー、キーワードを
図解するものです。
これがまた不思議で図解することによって、
つかみどころのない建築的な思いが
そうか、これやったんか、
ってつかめるようになりました。
そしてビジョンが出来上がりました。

ビジョンというのは命綱だと思います。
迷ったとき、
落ちたとき、
ビジョンが助けてくれる、と。

 ****
マインドマップって何か、知りたい人は
こちらで見れます。
日本語の場合はこちらを参考にしてください。
http://www.mindmap77.com/

Enjoy!

2008年8月6日水曜日

ここからスタート

あれはもう何年も前、学生の頃でした。
私は大阪の幻実劇場という劇団にいて、
ある日、リハーサルの時間を間違えて3時間も前にスタジオに着きました。
それは大正区の天井3メートルのロフトで、
黒に塗られた木の舞台にバックドロップの黒のカーテン。
ボックスシアターといわれる箱の劇場スタジオでした。
駅から離れていて、住宅地からは遠く離れていて、
夕暮れは静かでした。
私はひとりで沈黙のスタジオにすわって、
次の公演に思いをめぐらせていました。
使ってみたい音楽が聞こえ、
見たい役者の動きが見えはじめ、
想像の世界は宇宙にいるみたいに広がりました。

あっという間に3時間が過ぎました。
もしこれが6時間でも12時間でも、
私は退屈もせずにいただろなぁ、と思います。
「あたしって、これ、大好きなんやなぁ」って
心でつぶやきました。
それはなぜかとても鮮明な記憶で、
パフォーマー修行もプロとしての活動も
私の原点はここにあるような気がします。
劇場という名の空間にある想像の世界は
不可能を可能にし、
どんな夢をも生き返らせ、
忘れた魂の声のミュートをといたりし、
誰もがいつか夢みた自分に出会う場所と、思ったりします。

だからつくってみたいのです。

そして、ありきたりのショーではなく、
新しい試みのショーや、
誰でもがトライしていい舞台を、
つくってみたいです。
プロと学生が一緒に作っていいし、
こどもと大人が一緒に作るような劇場。
世界中から人が来て、
世界中のものを持ち込む劇場。
インターネットで劇場の公演を
日本の人たちが
世界中の人たちが
観れる劇場。

このブログは
そんな劇場建設に向かっての、
あゆみのノートです。
次はその計画作成について書いてみます。
よかったらまた、読んでください。
マインドマッピングを使ったら、かなり前に進みました。
ではでは、そのことは次のブログで。

読んでくださって、ありがとう!
このプロジェクト並行で、私のショーもあるので、それもショー日記で書きますので、そちらもよろしく!
読みにくいところや、ブログの構成に難があったら、
どうか声をかけてください。
参考になります。

おやすみなさい。
やさしい夢を。

久仁子

2008年8月1日金曜日

プロフィール



大学卒業して、世界を舞台にしたいから、ちょっとそこまで、イッテきま~す、と、アメリカに来て、演劇、マイム、ダンスの勉強しました。

今はアメリカでパフォーマンスっちゅうか、ストーリーティングっちゅうか、マイムっちゅうか、マスクっちゅうか、マジックちゅうか、音楽っちゅうか、なんかいろいろいっぱいするショーをしてます。アメリカでアメリカのことをしても勝てないので、するは、日本昔話&神話。ほんでこれがまたおもろいんです。せやねん、おもろいってことが大事やねん。人生って尊いから。

http://www.kunikotheater.com/background.cfm


経歴


>1983年、渡米。トニー・モンタナロ氏に師事。トニーのマイムにしびれ、日本に帰らず、トニーのスタジオに住み込む始末。
>1987~89年、Leland Faulkner主宰のLight Theaterのひとりとしてショーツアー。1年の半分はツアーで、ええ加減いやになるかと思たら、その逆で、すべてが学びと、いっぱい吸収。

>1990年、ソロショー開始。Japanese Storytelling with Magical Mask, Mime & Music でデビュー。住み始めたフロリダ州を中心に始めたら、いつの間にか、全国に広がり、各地のオーディエンスに支えられ、特に、学校関係のショーが増え、もうアホなことは言えない、との自覚高まりました。


>2000年、The Kennedy Center (Washington DC)に出て、ついでにPhiladelphia International Children's Festival も出て、元気はつらつ!

>2006年、National Storytelling Festival に選ばれ、オシッコちびる。

>2007年、OrigamiUSA Florence Temko Award受賞。

>2008年、"Origami Dragon & 1,000 Paper Cranes"の新しいショーツアー開始。Origami DVDは10月に出る予定。



まだまだ続きます!